2012年03月23日

新学習指導要領(国語・社会)

今日は新学習指導要領シリーズの最終回です。

国語は今まで、あさのあつこや椎名誠など、生徒が親しみやすいように現代作家の文章が多く取り扱われていましたが、新しい教科書では夏目漱石、芥川龍之介、森鴎外といった近代文豪の作品が続々登場しています。

また、国語の文法の学習は中2で全てを終えることが規定されました。

日本の伝統文化が強調されているため、古典学習の取り扱いも厚くなっています。

国語で一番興味深いのは、東京書籍や三省堂の教科書で、読解のテクニックを養成するコーナーが設けられていることです。

例えば、「文脈を捉え、伏線に気づく」、「書き手の意図を読み取るには」といった事が扱われています。

これまでの国語の教科書では読解問題はほとんど掲載されていませんでした。

他教科同様、国語についても学習スキル向上型の教科書と言えます。


社会で最も興味深いのは歴史の40時間が中3に繰り越されることです。今までは中3は公民のみでしたが、近代の歴史は中3で行うことになります。

それで、社会は中1・中2では時間数は変化しませんが、中3だけで55時間UPグッド(上向き矢印)します。

内容面での大きな変化はやはり地理でしょう。

現状は、日本地理にしても世界地理にしても2つまたは3つの地域を選んで、調べ学習を行っていました。

しかし、これからは日本・世界共に全地域を学習します。結局前に戻ったわけですね・・・。


これまで学校の授業内容にそれほど詳しくない人でも興味をもてるような点を中心に取り上げてきました。

他にも変更点はいろいろあり、高校内容や大学受験につながっているものもあります。

つまり、小・中の学習は今だけの問題なのではなく、その後にも影響してくるわけです。

ですから、時には長い視点にたって、今の勉強が将来どう関係しているのか考えることも勉強の動機の1つになると思います。

そのあたりのさらに具体的な情報は砧ゼミに通塾している生徒に提供しています。

ホームページのインフォメーションにもあるように祖師谷教室は3月をもって閉鎖となりましたが、狛江教室で引き続き事業を継続して参ります。30年続けてきた砧ゼミの個別指導に関心をお持ちの方はご連絡をいただければうれしく思います。これまで長い間、地域の皆様のご愛顧とご支援に誠に感謝しています。

この講師コラムも今回で最終回とさせて頂きます。これまで読んでくださった方、大変ありがとうございました。m(_ _)m
posted by 砧ゼミティーチャーズ at 17:33| 日記

2012年03月22日

新学習指導要領(数学・理科)

今日は理系科目の数学と理科についてです。

内容・量、共に激変したこの2教科ですが、まず数学から見てみましょう。

二次方程式の解の公式など、2002年度からのゆとり教育の実施で除かれ、2006年度から発展的学習内容として掲載された学習内容が正規内容として復活しています。しかし、新教科書ではそれだけでなく、それ以上のレベルの学習内容が発展的な学習内容として掲載されています。

別の点として、導入+例題演習が詳しくかつ丁寧なものになり、学習内容の型分け(パターン)が細分化されています。

例えば、先ほどの二次方程式の解の公式を例に挙げれば、解の公式を当てはめて答えが出せるもの、次に公式に当てはめてから約分して答えを出すパターン、さらには約分して有理数に直せるパターンというように、それぞれのパターンごとに例題と練習問題が挙げられています。

また、数学的知識を実生活の場面に生かす活用型の問題も増加しています。

まさに「盛りだくさん」ですが、学校で教科書を全て網羅するのは初めから想定外になっているようで、現場は取捨選択することが求められそうです。


次に理科です。

理科はこれまで1・2分野の上下巻という分け方でしたが、今度から学年分冊になります。教科書ページの増加が5教科の中で最も大きくなりました。

世田谷区や狛江市で採択されている大日本図書の教科書は2002年度比で約200%右斜め上、2006年度比でも160%右斜め上という信じられない上がりぶりですパンチ

これほど増加したことには、2002年度に削除された学習内容の復活以外のことも関係しています。

これまでの教科書では実験の説明のみが掲載され その結果や考察・まとめは基本的には掲載されていませんでした。

しかし新しい教科書には、実験の結果・考察とまとめを生徒に書かせるための解説が詳しく掲載されています。

これまでの教科書は先生が生徒に教える為ためのツールで、生徒にとっては不親切な教科書だったわけです。

私は中学時代塾に行きませんでしたので、自分で勉強していましたが、理科の教科書が一番分かりづらかったですね。

まーそれはともかく、学校図書の理科の教科書編集方針に「一人で読んでもわかる教科書を目指した」とあります。

ということは、今までは一人で読んでもわからないものだったのですね・・・もうやだ〜(悲しい顔)

学校図書のホームページにそうでていますので確かめたい方はぜひご覧くださいわーい(嬉しい顔)

東京書籍のホームページには「生徒の家庭学習、自学自習を支援できる教科書を目指し」とあります。

そうです、数学についても言えることですが、今回の教科書の大きな特色として、生徒が自ら学習を深めるための要素を盛り込んだ「自己責任型」になっているということです。参考書化しているとも言えます。

先ほども触れたように、その膨大な量からして学校ですべてを消化するのは難しいでしょう。つまり、これからは学力向上は学校の授業によるものだけではなく 生徒の自発的な学習活動にかかっているとも言えます。

「生徒が自分でできる教科書」という意味では素晴らしいのですが、はたしてどれほどの生徒が自己責任のもと自発的に学習活動を実践することができるでしょうか?

生徒の学習のナビゲーションをする学習塾の存在はこれまで以上に高まるのかもしれません。



posted by 砧ゼミティーチャーズ at 20:53| 日記